-
保護者向け2019/06/03 12:55
会社にずっといられなくなる社会(終身雇用の終わり)と子供たち
お子様との時間をつくられていますか?
日々忙しく過ごす中、お子さんたちは、目まぐるしく成長しています。
大人はどうでしょうか?
社会の変化に流されていませんか?
現代社会のすがた
最近なにかと「終身雇用が終わった」と話題になっています。
これは、2019年5月13日に、トヨタ自動車の豊田章男社長さんが、「なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と、公の場で発言したのが始まりのようですね。
どういうことなのか、一度自分たちでも考えてみましょう。
今の子供たちにどういう影響があるか、知っておいたほうがいいですよね。
終身雇用とはそもそもなんでしょうか?
会社で働いている人は、60歳だったり、65歳だったり、契約に記載がある定年まで働けますよ。という意味ですね。
私の会社で働いていれば、安定ですよ。
長く働いてくれれば給料も上げていきますよ。
だからずっと頑張ってくださいというような仕組みですね。
「終身雇用」という考えはまず、「年功序列」という、長く働けば、給料が上がっていきますよ。という考え方とセットで、よく話されます。
終身雇用を守っていくのは難しいってどういうこと?
まず第一に、現在の法律で、会社は従業員を、簡単には解雇することがができません。
ですので、「会社が終身雇用を守れない」と言っても、法律的には、従業員を一方的に解雇できないのです。
つまり、終身雇用を守れない、会社都合で明日から来なくていい、、、みたいな話にはならないです。
そうするとまずはどうなるのでしょうか?
そうですね、「年功序列」というのがなくなるのが想定されます。
解雇できないなら、従業員の給料をあげないことで、会社として生き残ろうという考えになりますよね。
でも、全員の給料を最低限にしてしまうと、従業員は他の会社にいってしまい、会社として回らなくなってしまいます。
ですので、会社がその時に必要としている人材や、自分達(給料を決める人)には、好条件な報酬を払おうと言う考えになります。
繰り返しになりますが、終身雇用という考え方が目に見えて崩壊するということはこの数年ではなく、年功序列という考えがなくなっていくところから、始まっていくと想定できるんですね。
給料を決めている人たちに、年配の方々が多い会社は、しばらくは変わらないかもしれませんね。
また、国も働き方改革を通して、「同一労働同一賃金」という評価軸を法律に組み込んで、進めていこうとしています。
「同一労働同一賃金」というのは、「同一の仕事(職種)をしている人は、同じくらいの給料を払いましょうね」ってことで、つまりは、年齢、性別、国籍等ではなく、能力に応じて評価していくことですね。
「年功序列」という考え方ではなく、能力に応じて報酬が決まる社会に、日本国も進めているということになります。
「年功序列」から「同一労働同一賃金」へ
終身雇用に関しては、人材の流動性がなくなる原因にもなっており、解雇に関しての、法律がかわる未来もあるかもしれませんが、
法律的には、終身雇用の考えが維持されたままにはなっており、急に会社が一方的に解雇できるようになる法律に変わるとは思えません。
もし、そうなるとしても、解雇規制緩和からはじまり、しばらく時間がかかると思います。
そうすると、終身雇用が終わるということを子供たちに伝えるより、「年功序列」ではなく、「同一労働同一賃金」の社会になっていくことを、伝えていくことが必要になっていきます。
子供たちに伝えたほうがいいこと
- 大人たちが作った仕組みの、レールに乗っかっていくだけでは、いい報酬がもらえない可能性がある
- 年齢ではなく、能力が評価される時代になるので、今の子供達にとってはチャンスが広がる
- 能力が評価される時代になるので、社会に評価される能力を持っていないと、いい報酬がもらえない可能性がある
子供たちのチャンスを増やすには
良い学校に入って、良い会社にはいってという、『従来の終身雇用と年功序列前提の教育』をしてしまうと、
レールに外れたときに、生きづらくなってしまう可能性があります。
子供たちが、複数の会社を移り変わっても、働くことができるように準備できることを、保護者である私達が、伝えていく必要があると思います。
一つの会社にしがみつかなくても良い。
でも、人や社会に必要とされる能力を持っていくことが大切だ。という事を教えていく必要があります。
- 自分で考え、決断出来る力
- 社会で関わる人達とうまくやっていける力
- IT社会が進む社会において基礎的な知識や経験を持っておく力
- たくさんの情報を精査し、うまく利用できる力
- いくつかの自分の能力を組み合わせて、特別な力にする力
このような力を高めてあげる必要があると思うのです。
上記のような能力は、学校、塾、部活等、外部に任せる勉強だけでは、なかなか養うことが難しいです。
保護者の方が時間をとって、生活の一部として子供たちに伝えていく必要があると思っています。
まずは、おやこやクエストを使って、子供たちと関わる時間を作り、その中で伝えていくのはどうでしょうか?
特にIT社会に慣れるということに関しては、冒険を試していけば、自然に身についていきます。
年功序列がなくなり、昔に比べチャンスに溢れてる世の中です!
子供たちみんなに、出遅れないように手助けをしていってあげましょう。